2007年09月10日
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バスに乗り遅れるな〜CRM市場 特にSaaS CRMの市場動向〜
SaaS型CRM市場は対前年比170%、全体の成長率を上回る--矢野経済研究所調べ
SaaS(Software as a Service)型CRMソリューションは、2007年には対前年173.7%となる56億1200万円になる
矢野経済研究所はCRMに関する市場調査を発表しました。
その中で、SaaSモデルのCRMは2007年には対前年173.7%の成長と見込んでいます。
とはいってもたった56億円のマーケット。10億円クラスのERPのカスタマイズで儲けてきた大手IT企業が、必死にキャッチアップするほどの規模ではありません。CRM市場全体としても128.5%の成長見込みです。「パッケージ販売+カスタマイズ」での提供と「SaaS+コンサル」での提供ノウハウは全く違いますので、当分今のやり方でメシは食えます。
しかしながら、大手IT企業が注目せざるを得ない理由があります。
リサーチエクスプレス〜最新調査結果のサマリー〜
上記ページの右上にあるPDFを見ると、SaaSモデルが着実に侵食している
以下のグラフではSaaSモデルのCRMライセンスの売上高は2008年には31.8%に伸びると予測されています。
ガートナーは「2011年までに新しいビジネス・ソフトウエアの25%がSaaSモデルで提供されるようになる」と発表していますが、それよりも速いスピードでCRM市場は変化するようです。
先日の事例のように4万人が利用するビジネスアプリケーションを落札から2ヶ月で稼動なんていう離れ技はSaaSモデルでしかありえません。これからもフロント系システムでのSaaS案件は高い伸び率を示すはずです。
ただ今のところ、IT企業の営業現場はSaaSにコンペで負けた経験はほとんどありません。よって危機感はありませんし、単価の低い案件ですから営業成績の大勢に影響は無く、「SaaSってセキュリティやばくないの?」と思っているレベルの営業担当者がほとんどです。実感が無いのは2008年度くらいまでは金融業界を中心としたシステム構築案件が見えていることも理由のひとつです。
で、ゆで蛙。
2009年度以降の案件はSaaSの出現により大きく変化していることは確実です。
Salesforce.comのプラットフォームは拡張しており、CRM以外の分野で実績を積み重ねています。移り変わりの早いIT業界。「浦島太郎」の大量発生をどうやって防ぐのか対策を練る必要があります。
年商1,000億円以下の企業の比率が急増している
中小企業のIT化を目的として、総務省や経済産業省がSaaSを支援しているのは以前エントリーしました。IT化が進まないのが費用だけの問題であれば、オープンソースを使っても解決できるかもしれませんが、1,000億円以下の企業は、費用だけでなく情報システム部門の人員不足やシステム化のリスク、教育・トレーニングのほうが重大な問題です。

現場には使いやすく、企業としては手間がかからず、そしてサービス提供者も手間がかからないSaaSモデルが、現時点ではベストのソフトウェア提供方法でしょう。
しかしSaaSを始めるには課題があります。
SaaSモデルの成功事例が少ない
SaaSモデルで成功した企業が少ないということは、そのノウハウがある人材は非常に限られているということです。立ち上げ期だけにチャンスも大きいのですが、SaaSの販売も構築もまだまだ試行錯誤が必要であり、大規模な投資はギャンブルです。【続報】全面退任を決めたニイウスの末貞会長、「医療事業のASPで失敗」:ITpro
誤算は大きく2つあった。1つは「当初はシステムを買い取る需要が高くこの分野でエンジョイしてきたが、この1年間で医療機関がコスト削減を進めたため売れなくなった」(末貞会長)ということ。2つめはそれを補うために舵を切ったASP型のサービスで思うような値付けができなかったことだ。「今年度になって医療機関の顧客が高機能を要求する一方で予算を抑えてきたため、採算が悪化した」(同)という。夏休みも終わり、SaaSに関する取り組みの発表が増えてきました。今後もSaaS関連の発表は増え続けるでしょう。玉石混交のSaaSをきちんと見分けるポイントは「どのような技術を使っているのか」、「どのようなパートナーシップを組んでいるのか」、そして「発表の時期はいつか」です。
- 日本のSaaS市場の場合
パイオニア :2004年まで
早期参加組 :2008年3月まで(ハイリスクハイリターン)
中期参加組 :2009年3月まで(ローリスクローリターン)
後期参加組 :2009年4月以降(負組み)
早期参加組 :2008年3月まで(ハイリスクハイリターン)
中期参加組 :2009年3月まで(ローリスクローリターン)
後期参加組 :2009年4月以降(負組み)
ま、要は「SaaSやるなら早めにやらなきゃいけないけどリスク高いから、セールスフォースのパートナーになったほうがいいよね。だってNinjaPDFみたいに海外にも出れるし。」ってことです。
ちなみにIPAの「ニューヨークだより 2007年8月号」は「米国におけるSaaSを巡る最近の動き」です。SaaS市場予測や三大ソフトウェア・ベンダ(オラクル、SAP、マイクロソフト)の動向、salesforce.comの動きなどがまとまっている資料です。
以下のリンクから見ることができるレポートはどれも良質なものばかり。助かります。
