2008年05月10日

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SaaSを始めたソフトウェア企業が必ずぶつかる壁

【SAPPHIRE 08 Orlando】「日本での提供は早くて09年中」、独SAPのCEOがSaaSの遅れに言及:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080506/300746/

「SAP Business ByDesignの計画を見直したのは、利益の出るビジネス・モデルを研究しているため。サービス自体の品質は十分な領域に達している」。
カガーマンCEOは遅延の原因について「コストのオペレーションがうまくいかないため」と説明。「当社にとって、SaaSの提供は初めてのチャレンジ。サブスクリプション・モデルでうまく提供する方法の確立に手間取っている」(カガーマンCEO)という。SAP Business ByDesign自体の機能は「すでに十分な領域に達している」(同)と自信を見せた。

つまり、「作るのは簡単。商売にするのが難しいのがSaaS」ということです。

ソフトウェア企業がSaaSを始める場合、「安く提供すれば市場が広がってもっと儲かる。」と考えがちです。しかしその安さが尋常じゃないのがインターネットの世界。

十分なクオリティのソフトウェアを「売り切り+適当な保守」で提供してきた企業が、「メンテナンス含めて一切合財を提供」するゲームに最適化されているはずがありません。ベンダーが持つリスクの総量が違います。しかし先行企業に勝つため、またすでに提供しているソフトウェアの品質並みのサービスを作ろうとしてしまうと、必ずビジネスプランが5年以上赤になってしまいます。ビジネスモデル/社風/営業スタイルなど全て変える必要があるのです。オペレーションコストの構造も劇的に変え、1トランザクション/GB/ユーザ/転送パケットあたりの金額を最小に抑える運用をする必要があります。

そのような問題をソフトウェア企業がクリアすることが如何に難しいか端的に表しているのがカガーマンCEOの言葉ではないでしょうか。オペレーショナルエクセレンスとテクノロジーイノベーションを同時に達成する難しさがあるわけです。天才ばかりが集まるSAPでさえ、最初のプラン通りには進めることが出来ませんでした。「ウチもSaaSやります!」と言っては見たもののビジネスプランが描けない人たちは世界中にゴロゴロしています。そのような人たちはSAPの取り組みを注視すると共に、Google App EngineやAmazon EC2/S3/SimpleDB、Force.com、そしてマイクロソフトが作っているであろうインターネット上のOSなどの新しいインフラを真剣に考えないと、ASPブームにのって失敗したのと全く同じ失敗を繰り返すでしょう。

ま、「ウチはホスティングです。」と割り切ったほうが、コスト積み上げ方式で取りっぱぐれがありませんし、利益率は低いままですがリスクは少ないビジネスだと思いますよ。




appexchange at 00:00 │ ブックマークに追加する Comments(0)TrackBack(0)Cloud Computing / SaaS 

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